2019.08.05
ユニバーサル就労の実現を目指す、就労継続支援B型事業所に関するお知らせ
当グループの株式会社アストコ(以下、アストコ)が、2019年8月2日に、静岡県富士宮市に就労継続支援B型事業所「エコミットふじのみや」を開所しました。
エコミットふじのみやは、障がい者の就労継続を支援する事業所として開設しますが、将来的には障がい者以外の、企業等で雇用契約を結ぶことが難しい方々に対しても、知識・技能の習得や就労の機会を提供するユニバーサル就労サービスを展開し、日本社会の喫緊の課題である生活困窮者をサポートする環境の構築に取り組んでいきます。
アストコが提供するサービス
アストコは、障がいのある方がご自分に合った職に就き、社会の一員として自立できるように「就労継続支援事業 」と「就労移行支援事業」を提供しています。
「就労継続支援事業 」は、通常の企業等で就労することが難しい方に、知識・技能習得のサポートだけでなく、適切な仕事の提供も行う事業で、エコミットふじのみやは、エコミットあづみ野(長野県安曇野市)に続く2件目の「就労継続支援B型事業所」となります。
「就労移行支援事業」は、就職を希望する障がいのある方に対し、就職に向けた技能・知識の習得や、心身の管理、生活の安定などの訓練の他、就職に向けた企業研究や実習、面接同行などの就職支援を行う通所型福祉サービスで、現在「長野県松本市」「神奈川県川崎市」「埼玉県さいたま市」の3つのエリアで事業を行っています。
SDGsへの取り組み
また当グループでは経営目標を達成するだけでなく、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットを定め、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓う「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成にも同時に取り組んでいます。同件はSDGs目標の「1. 貧困をなくそう」「3. すべての人に健康と福祉を」「4. 質の高い教育をみんなに」の実現につながります。
就労継続支援B型とは?
就労継続支援B型とは、障がいや難病がある方の中で、企業等で雇用契約を結んで働くことが難しい方が適性にあった就労訓練を行うことができる、障害者総合支援法に基づく福祉サービスのひとつで、2017年10月時点で全国に11,041の事業所があり、258,357人が利用しています(※)。
エコミットふじのみやは、静岡県富士宮市に本社がある当グループの中核会社である株式会社エコネコル(以下、エコネコル)ならびに株式会社VOLTA(以下、VOLTA)と提携しており、開所当初は両社施設での就労が中心となりますが、利用者の適性に応じて事業所内で行える作業も増やしていきます。
※参考:厚生労働省「社会福祉施設等調査」
就労継続支援B型の課題
全国に約11,000件の事業所がある就労継続支援B型ですが、障がい者の継続的な就労を実現させるためには、主に3つの課題があります。
【継続して仕事を提供すること】
適性にあった仕事を継続して提供することが、利用者が知識・技能を習得し、継続的な就労を実現させるための重要なポイントになりますが、残念ながら提携先の方針変更などの理由で、仕事の提供ができなくなるケースがあります。
エコミットふじのみやは、同じ企業理念を共有するグループ会社のエコネコル・VOLTAと提携しているため、継続して仕事を提供することが可能です。また開所前にエコネコルで行われている業務の分析を行い、様々な障がい者の適性に応じた仕事の切り出しを行いました。このことによりエコネコル・VOLTAの社員とエコミットふじのみやの利用者が、それぞれの適性にあった仕事に従事でき、双方にとってWIN-WINの関係を築くことができます。
【適性にあった仕事を提供すること】
障がい者への作業依頼は、健常者に対する依頼とは異なるノウハウが必要とされます。アストコは、エコネコル・VOLTAと同様の資源循環事業を営む、株式会社しんえこに対して、就労移行支援事業等を提供してきたため、障がい者が資源循環事業で適性を活かして働いて頂くためのノウハウを保有しています。
また上記のとおり、エコネコルで業務分析を行い、障がいの特性に合わせた作業マニュアルも完備しているため、利用者は適性にあった仕事を行うことができます(SDGs目標「3. すべての人に健康と福祉を」「4. 質の高い教育をみんなに」)。
【持続的な就労を実現できる工賃を提供すること】
障がい者がグループホームなどを活用して生活する場合、概ね1か月で10万~12万円が必要だと言われています。また障がい者には障害年金で1か月に6万~8万円が支給されるため、差分となる約4万円の月額工賃を提供できると、障がい者の継続的な就労の実現につながります。エコミットふじのみやでは、エコネコル・VOLTAと共に、この約4万円の月額工賃を目指していきます(SDGs目標「1. 貧困をなくそう」「3. すべての人に健康と福祉を」)。