2019.04.16
環境省初の「規制のサンドボックス制度」に認定~~IoTを用いた次世代型 広域リサイクルの実証~~
当社と当グループの株式会社しんえこが環境省認定案件としては初、全省横断でも5事例目となる「規制のサンドボックス制度」の認定を受けました。
この実証では、IoTを用いた次世代型の広域リサイクルモデルを導入し、リサイクル率やリユース率の向上効果、スケールメリットの費用削減効果などを検証していきます。
環境省公表資料はこちら
※首相官邸WEBサイトからのリンクです。
循環型社会の形成に向けて
各家庭からは、古紙、古着及び金属類といった、再生利用可能なモノが廃棄物として大量に排出されており、これらは資源物として再生利用等の循環を行うことが望ましいとされています。
しかしながら、現状では一般廃棄物は、市町村単位での処理が原則とされ、排出物が廃棄物であるとされた場合、その処理については、市町村単位の許可が必要とされています。
したがってこれら資源物であっても多くの場合、市町村内で処理されることが一般的となっており、スケールメリットを活かすことができないため、単位量あたりの処理費や人件費等の費用が高くなり、これらの資源物は、循環資源として利用されることなく廃棄物として処分され、結果として、必ずしも循環型社会の形成が進んでいない状況と言えます。
また、とりわけ地方部においては、人口減少社会の中で、財政負担による廃棄物処理等の行政サービスを維持することが難しくなっていくことも予想され、集団回収等の実施が困難な地域が今後増加していくことが懸念されています。
IoTで最適な回収ルートをリアルタイム把握
本実証では、長野県北部の13市町村に回収ボックスを設置し、回収ボックスを通じて、住民から資源物(古紙、古着及び金属類)を回収します。
IoT技術を活用し、回収ボックスに装備したIoTセンサーにより、各回収ボックスの堆積状況を遠隔で確認・把握しアルゴリズム解析を行うことにより、資源物の最適な回収ルートをリアルタイムで把握することができ、回収効率の高い回収が行えることによりCO2の削減にもつながります。
回収した資源物は松本市及び安曇野市に設けた資源マネジメントセンターで循環利用を行います。
また、高度なリサイクル技術を用い、これまでは廃棄物としてリユース・リサイクルに用いられなかった品目を循環利用し売却することも可能となります。
このように、資源物の広域処理が可能になれば、スケールメリットを活かすことが可能となり、回収単位量あたりの処理費及び人件費等を大きく減少させることが可能となります。
同認定の対象範囲
認定省庁 |
環境省 |
認定日 |
2019年4月8日 |
実証期間 |
2019年4月10日から2020年4月9日まで(1年間) |
対象資源物 |
古紙、古着及び金属類 |
事務所及び事業所の所在地 |
事務所及び事業所:長野県松本市大字島立2346番地 |
事業所:長野県安曇野市豊科5170番20他6筆 |
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実施場所 |
長野県松本市、安曇野市、塩尻市、大町市、池田町、山形村、朝日村、筑北村、麻績村、生坂村、白馬村、小谷村及び松川村 ※資源マネジメントセンターは、長野県松本市及び安曇野市に所在 |
実証概要資料
同資料は首相官邸WEBサイトにも掲載されています。
規制のサンドボックス制度とは?
IoT、ドローン、自動走行などの革新的な技術やサービスを後押しするために、期間や参加者を限定することにより、既存の規制の適用を受けることなく、実証を行うことができる環境を整える制度です。
実証で得られた情報・資料を活用し、規制改革を推進することを目的としています。
サンドボックスは英語で「砂場」をさし、子供が砂遊びをするように、企業や団体が自由に新事業を試せることから、この呼び名がついています。