2019.04.16
廃プラスチックのマテリアルリサイクル推進の取り組みが「2019年度自動車リサイクル高度化財団 助成事業」に採択
当グループの株式会社エコネコルによる「ASR 由来プラスチックからの臭素含有プラ及び再生材製造による用途開発」が、2019 年度自動車リサイクル高度化財団の助成事業に採択されました。
事業区分:ASR の低減と自動車への再生材の利用に向けた設備開発事業
事業名 :2019 年度 自動車リサイクルの高度化等に資する調査・研究・実証等に係る助成事業
自動車リサイクル高度化財団のリリース資料(採択結果)はこちら
ASR廃プラスチックのマテリアルリサイクルの現状
2002 年の自動車リサイクル法施行以降、それ以前は埋め立て処分されていた廃自動車から発生する ASR(自動車シュレッダーダスト、以下「 ASR」)のリサイクルが促進されています。
しかし 2015 年に発表された「自動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書」によると、ASR に含まれる廃プラスチックのマテリアルリサイクルは 0.5%にとどまっています。
その要因として、選別課程におけるコストや選別精度、回収されるプラスチック品位が市場基準に満たないなどの課題が上げられます。
また近年では循環資源に関して、POPs 条約に代表される化学物質対応「DecaBDE」の除去も求められ、同物質は臭素系難燃剤を利用したプラスチック部品に含まれます。
資源の有効利用と環境負荷の削減を目指す
今回の助成事業は、課題である臭素系難燃剤に対する取り組みと資源循環につながる取り組みを行います。
具体的には、ASRプラの事前選別、臭素系難燃材分布の調査、臭素系難燃剤の機械選別、押出成形、コンパウンド、原料製品開発までをワンストップで行う実証事業となり、天然資源の消費量と環境負荷の削減を目的としています。
また次のステップとして2年目以降に、亜臨界融合技術により臭素含有プラとバイオマス原料等との融合素材を開発し、臭素含有プラのマテリアルリサイクルの可能性を探ります。