2050年までにカーボンニュートラルを約束
エンビプログループでは、2016年のパリ協定の発効や、その後の世界的な脱炭素化の進行を受けて、2050年までに当社グループで扱うスクラップや廃棄物の処理およびリサイクルを含む、すべての事業から排出される温室効果ガス実質ゼロを目指すことを決定しました。
資源問題と気候変動問題は、個別の問題ではなく相互に密接に関連しており、地球規模の社会課題です。際限のない資源採掘や温室効果ガスの排出は、持続可能性を損なうものであり、私たちが共有している地球という星の資源と自然環境を未来に残すためにはその解決が望まれます。
サプライチェーンの最後に位置する資源循環事業を担う当社グループは、この重要な社会課題の両方に事業を通じて取り組むことができる事業特性を有しており、まさに、当社グループが果たすべき社会的責任であると考えております。
2050カーボンニュートラルへの取り組み
当社グループでは、GHG排出量と電力の再生可能エネルギー使用率を、気候変動関連のリスクと機会を評価および管理する際に用いる指標のひとつとして定め、それぞれの目標値を公開しています。
2050年までに当社グループで扱うスクラップや廃棄物の処理およびリサイクルを含む、全ての事業から排出されるGHG実質ゼロを目標としています。
2022年度のCO2排出量(Scope1+2)は6,356トンとなり、2017年度比で50%削減されました。
※2022年度の排出量の増加は、日東化工(株)をグループ化したことによるものであり、同社で使用する電力の再生可能エネルギーメニューへの切り替えを実施するなど、既に改善に取り組んでいます。
また、当社グループでは、CO₂排出量(スコープ1及びスコープ2)の算定を客観的に評価し、信頼性をより高めるため、一般財団法人日本品質保証機構による第三者検証を受けております。
検証においては、当社グループの3拠点が現地検証の対象となり、各拠点における算定・集計体制の確認や排出量データの根拠資料との突き合わせ等が実施されました。また、現地検証に先立って算定ルールの確認も行われています。
今後も環境指標の正確な算定に努め、信頼性の高い情報開示を進めてまいります。
2030年までに再生可能エネルギー100%に
当社グループは、事業活動で消費する電力を2050年までに100%再生可能エネルギーにすることを目標に掲げる「RE100」に、2018年7月、リサイクル業界からは世界初の加盟をいたしました。
カーボンニュートラルにすることをコミットメントしたことにあわせRE100の目標年度を20年前倒して2030年に再設定し直しました。これは、気候変動への対応策として最も重要である再生可能エネルギーの拡大・促進が「持続可能社会実現の一翼を担う」というミッションを掲げる当社にとって、取り組むべき重要テーマであると認識しているためです。
再生可能エネルギー100%で運営している工場・施設は、工場の屋根へ太陽光パネルを用いた環境負荷の少ない発電設備を設置し、再生可能エネルギー電力を自家消費できる体制を構築している㈱エコネコルの富士工場を始めとして2023年6月末現在で12拠点におよびます。
2023年6月時点で、エンビプログループ全体で使用する再生可能エネルギー電力の割合は約86.5%と、2030年までの目標に向けて着実にRE100への取り組みを進めています。